グローバル探究
◆概要
1年生は週1時間、2年生は週2時間、3年生は週1時間、「グローバル探究」の授業を受けます。「総合的な探究の時間」の本校独自の名称です。1年生は課題研究に必要な知識や考え方を身につけ、2年生は本格的に課題研究を進め、3年生はその成果を進路実現につなげる活動に取り組みます。
◆特色
本校の課題研究は、身近な課題に着目し、その解決策をイノベーティブに考え、グローバルな社会課題の解決に協働的に取り組む資質・能力の育成をめざすものです。研究テーマも基本的には生徒主体で、高校生らしい柔軟な発想を重視しています。生徒は3〜5名程度の研究班に分かれて研究を進めます。教員は、学年団を中心とした集団指導体制をとり、各研究班を複数教員で担当します。大阪教育大学の先生や、卒業生のアドバイスを受け、活発に校外の団体と協力して調査・研究を行います。
◆グローバル探究Ⅰ 1年生
オリエンテーション合宿で、アイデア出しの練習などのオリエンテーションを実施します。その後、先輩や他校の研究事例を学んだり、アイデアマップを用いたりして、少しずつ興味関心の深堀りをしていきます。1年の後半で3〜5名程度の研究班づくりを行い、その後研究計画を作っていきます。その過程で、大阪教育大学の先生や卒業生、上級生からアドバイスを頂く機会を設け、視野を広げていきます。
◆グローバル探究Ⅱ 2年生
本格的にグループ研究を進めます。複数の担当教員、大阪教育大学の先生、卒業生など、多様な意見を頂きつつ、先行研究の論文を読み込み、計画を作ります。検証では、校外を含めて多数の方にインタビュー・アンケート・実験などに協力頂き、データを蓄積します。そのデータをもとに考察を深め、ポスターなどの発表作品を作ります。そして全国規模の発表会・コンテストなどで成果発表し、そこで頂いたアドバイスをもとにさらに研究内容を深化します。
◆グローバル探究Ⅲ 3年生
2年生までに進めた研究内容を個人論文の形にまとめます。また、学校行事を含む高校生活で伸びた力や失敗したこと、学習計画の見直しなど、徹底した自己分析を行います。作成した個人論文や自己分析をもとに、進路実現に向けた力の育成を図ります。
発表実績
【受賞】高校生ボランティア・アワード2024
令和6年8月6日(火)〜7日(水)に東京の新宿住友ビル三角広場で開催された「高校生ボランティア・アワード2024」全国大会に2年生1チームが出場しました。このチームはグローバル探究の授業で「こども食堂連繋プロジェクト」というプロジェクト名で研究を行っており、これまでの成果や今後のプランなどをポスターセッションで発表し、協賛企業賞を受賞しました。志の高い全国の高校生とたくさん交流することができ、非常に充実した2日間になりました。
2年グローバル探究中間発表会
令和6年7月18日(木)2・3時間目、本校多目的ホールと柔道場で、2年生による「グローバル探究」の中間発表を行いました。2年生は1年生の後半から研究班づくりと研究テーマの設定を進め、32グループに分かれ、2年生1学期に研究を進めました。研究テーマの一例は、下記の通りです。
「五感を活用したクラシック音楽」
「視覚障がい者への数学の教材開発」
「子ども食堂に対する意識の改善に向けて」
「ゲーム型教材を通してメディアのあり方を考える」
「ビジュアルプログラミングからテキストプログラミングへの移行をスムーズにするためのツール開発」
「階段の片側通行を徹底させるための仕掛学」
「羊水塩を用いた静電気の減少」
「花粉と蚊に効くアロマの開発」
「実践的避難訓練を通した防災教育」
「ゲームを通じた高校生のための金融教育」
本校では、文系と理系の枠にとらわれず、身近な課題をイノベーティブな発想で解決する方法を見出して検証し、それをグローバルな課題解決に活かすという流れで研究を進めています。2年生は自分事として研究テーマをとらえ、今後の予定も含めて、しっかりとした発表をしていました。1年生は先輩の研究を聞き、これからスタートする研究の参考になる貴重な経験となりました。